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2008年9月24日 (水)

ローマ帝国とキリスト教徒 クリオンの劇場とモザイク:Cyprus/Kurion

クリオンは、キプロス最大のリゾート地 リマソール近くにあり、紀元前14~13世紀、ギリシアのペロポネソス半島から渡ってきたアカイア人の植民都市として発展した街。その後、ローマ帝国の支配下にもおかれたため、ギリシア、ローマ両時代における重要な遺跡の数々が残されている。Img_0374

その中の一つが「エウストリオスの家」。4世紀に立てられた有力者の館と浴場の跡Img_0375 。キリスト教がローマ帝国で公認された時代を背景に、キリスト教前後の様式が見られる遺跡だ。

この家の建物自体は既に崩壊しているが、床には数多くのモザイクが残されている。あるモザイクにはキリスト教のシンボルである孔雀や魚が表わされていて、一説によると、これはキリスト教がこの地で普及し、この館の主人が改宗したことを示しているらしい。ちょうどこの頃に、大地震がこの地を何度か襲ったため、住人たちは古代ギリシアの神々を信じることができなくなり、新興宗教であったキリスト教に改宗したのではないか、という。魚や孔雀のモザイクはその地震以後のもので、それ以前のモザイクには、こうしたモチーフは表されていない。

モザイクの模様については諸説あるようだが、古代の人々の自然災害に対する畏怖の気持ちを表現したものとして、キリスト教に絡めたこのエピソードをなんとなく信じたい気がする。

この館はImg_0378海を臨む高台にあり、その向こうにはローマ式野外劇場が広がっている。もともと紀元前二世紀に建てられ、その後地震を受けて2世紀に再建された。2000人を収容できる本格的な劇場で、なんと現在もイベントなどで使用しているという。ただ、あまりに反響が良くて、慣れていない役者だったりすると声が反響して自分の声がわからなくなったりするのだとか。ためしに劇場の真ん中のポイントで手を打ってみると、ものすごい反響がよかった。

ローマ時代には動物闘技も行われていたらしく、「グラディエーター」や「ベン・ハー」といった映画でみたキリスト教徒や奴隷と猛獣の戦いもあったのかしら・・・などと想像してしまった。

背後には、海が広がり、日差しは強いものの気持ちの良い場所だった。アフロディーテ誕生の地といわれるぺトラ・トゥ・ロミウ海岸はこのすぐ近くだ。

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